Tamron 27A 28-80mm 3.5-4.2 をリペア Repair しました
アダプトールⅡの標準系ズーム・レンズ
としては定評あるレンズ
届いた状態
フォーカス・リングやズーム・リングは
適度なトルク感がある
絞りの動作も問題ないが
レンズ内に点カビがあった
カビ跡は消えませんが
点カビのクリーニングを
メインにリペアしてみました
初めにゴムのリングを外します
次に前面の銘板(ネーム・プレート)を外します
Tamron の製品はネジ部がのりなどで固着
しているものが多いので
必ず無水アルコールなどで
溶かしてから作業にかかります
レンズ外周のカニ目の切れ目などから
銘板の下に針(私は千枚通し)を差し込み
無水アルコールを注入します
銘板は両面テープで接着されていますので
曲げないようにアルコールを注入しながら
少しずつはがしていきます
レンズ押さえリングに無水アルコールを注入し
(以下すべてネジ部には同じ)
レンズ押さえリングをカニ目レンチで緩め
(すべて反時計回り)前群ユニットを外します
間にスペーサーが一枚あります
順序はこの通りです
さらに前群ユニットを外します
極力カニ目レンチは使わないで
ここはゴム手袋で外しました
前側のレンズが外れました
左が前、右が後ろです
後群ユニットに掛かります
使うのはゴム製の
他の製品で代用したりしましたが
ちゃんとした製品をはじめから買った方が
結果としてはおすすめできると思います
後群ユニットのキャップが先に外れてしまいました
さらに後群ユニット本体を外します
レンズ押さえが外れましたので
でレンズを外します
さらに後群ユニットを外します
外れました
このレンズ、前後の形状が似ているので
枠から外すと前後の向きが間違う可能性が
あるので要注意です
(私はそそっかしいので)
後群レンズは割ときれいでしたが
一通りカビ取りとクリーニングをしました
あとは逆に組み上げていくだけです
絞り動作に異常はないので
今回は絞りユニットやレンズマウント等
には触っていません
ゴムリングやリング文字を
清掃し元に戻します
以下リペアー後の状態です
マウント部や絞り機構をばらすことなく
レンズにアクセスできる
メンテナンス性をよく考えて作られている
優れたレンズでした
(エンジニアに脱帽)
作例とテスト撮影は次回に回します